ありがとう

今日やっと大学の事前学習(宿題)が終わった。

課題文に「将来の夢」をふまえて答えよ。という問題があった。自分は嫌な感じがしながらも、「警察官になる」と書いた。

しかし私は、警察官になれない。頑張って必死に勉強しても絶対になることが出来ない。

ついこの間、クラスメイトが警察官B種に受けると言っていたので、募集の紙を見せてもらった。そこで衝撃的な文字を見てしまった。

色弱ではない方」

小学校の頃、色弱検査で「異常あり」という結果がでた。そのことを思いだした。
自分は急いで、保健室に行き検査してもらった。結果は「異常あり」

この時私の夢が壊れた。

そして保健室の先生に「生まれつきもあるし、これだけは治せないね」と言われた。

生まれつき・・・・ものすごい親を殺したくなった。自殺したくなった。

警察官になる為に、中学高校と剣道をやった。その為に大学は法学部に決めて、AO入試で「警察官になる為に法学部に入りたいです!」と言った。

・・・今までの苦労はなんだったんだ?

そして親に会いたくなくなって、この日は従兄弟の家に泊まりに行った。少ししたら親から電話がかかってきた。

「どうしたの?」
私はこの話をした。そうしたら
「他にも法律でなにかやればいいじゃない」
この時私はブチキレた。

「お前らの遺伝で夢が崩れたんだよ!!今までなんの為に生きてきたんだ!!?」

そして電話を切った。

自分は、色弱の他に、遺伝で目の視力があまりないし、さらに母親方の遺伝か?体が弱かった。(雨に少しうたれただけで、すぐすごい熱がでていたらしい)
そのことも多分一緒に言いたかったのかも知れない。

このあと無理矢理、家に連れてかれた。


これからの私は、なんの為に生きているのか分からず、人生を適当に生きていた。

しかし最近、学校生活も面白くなってきたし、好きな人も出来た。また昔に友達以上、彼女未満の人からも電話がかかってきて、励ましてくれた。

あれから自分は「なにをしていたんだろう」最近こう思うようになっていた。そして私はなんて親に言ってしまったんだろう・・と思う。
「お前らの遺伝で夢が崩れたんだよ!!今までなんの為に生きてきたんだ!!?」
これは、私をなんで生んだんだ!!?って言ってしまったのと同じような言葉だ。

私は最低なことを言ってしまった。
今は本当にこうやって生きていることに感謝している。

いつしか、
「今まで生んで育ててくれて、ありがとう」
と言える日は来るのだろうか?

これから頑張って生きて行きたいと思う。そして警察官と夢にかわり、新しい夢も作る。
とりあえずこれが私の生きる理由です。